「おいしい写真屋さん」による作品展のお知らせや、
書評、日々思ったことなどなど

♯ 美術鑑賞はじめ

神戸市立博物館で開催中の「ボストン美術館の至宝展」へ。
​正直な感想は、

「少なくない?」

展示作品数が寂しいと感じたのはワタシだけでしょうか?
​あれ? もう終わり?
​と1500円の投資に見合うとは、申し訳ないですが思えなかったです。
​ウーン、海外の美術館が持つ圧倒的な作品数から考えるゆえにそう感じてしまうのか。
​企画巡回展ですと、このボリュームが普通なのかなあ。。。

​●エドガー・ドガ「腕を組んだバレエの踊り子」
​未完の傑作! と惚れました。
ドガの作品でよく知られているバレエの踊り子たちの絵は、それはそれで素晴らしいのでしょう。
でも個人的にそういう完成品よりも、いろいろな想像を許してくれる未完のこの絵の方が魅力的に映るのであります。

​●デイヴィッド・ホックニー "Garrowby Hill"
楽しい。
​たまにあります、楽しすぎていくらでもじーっと見ていられる絵というのが。

​●ジョン・シンガー・サージェント「ロベール・ド・セヴリュー」
​ビックリしました。
​友達がモデルになっているのかというぐらい、そっくり!
​って、園児ぐらいの少年の絵だし、白人だし、それって性別と人種超えてるし。
あまりにも似ていて愉快なので、友人に贈ろうとポストカードを購入。

​新年、続く絵画鑑賞は、京都国立近代美術館で1月20日から開催される「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」だな。


 

| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ 久しぶりの横尾さん

横尾忠則現代美術館で開催中の「横尾温泉郷」へ。
​横尾さんの「温泉シリーズ」という作品群は初めて。
​有名な「Y字路シリーズ」はかれこれ15年ほど前に、東京都現代美術館で観ました。
​それまで、ワタシの中の横尾忠則は『家族狂―横尾忠則Collection 中毒 ​』という写真集の人でした。
​この写真集は20年ほど前に大学の図書館でたまたま見つけ、その濃さにほくそ笑み。
​25年間撮影し続けた横尾さんの家族写真で構成されているのですが、正直、ご家族みなさんの個性が強すぎます。
​写真館で撮影されたであろう家族写真にもかかわらず、醸し出る個性で迫力がメガ級でした。
​人間ってこうやって成長していくんだな、といった類のかわいいものではなく、人間の進化という印象を受けた写真集です。
毒気があったため、その日から変な隙間時間ができたら図書館に足を運び、その写真集を眺めていました。
​卒業するとき、大学に名残は微塵もなかったですが、その写真集だけは盗みたくなったことを思い出します。

​横尾忠則という存在は、そんなカタチで知ったわけで、彼の作品ありきではありませんでした。
​それでも、今ではこのように彼の作品を好んで観ますし、旅先でY字路を見つけますと、ここは描きはったやろか、といの一番に思います。

​それでも、もう一度、あの家族写真をじっくり眺めたいです。
​できれば、展示会で観たい。

| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ 寄席

桂米朝一門会の新春寄席を観賞です。
​上方生活20〜30年でありながら、吉本新喜劇と抱き合わせの落語しか観たことがありません。
寄席というものは初体験。
桂米輝
​桂吉弥
桂南天
桂ざこば
桂米團治
桂べかこ
以上6名が高座に上られました。
ざこばさんや米團治さん、そしてべかこさんはテレビではお馴染みの面々。
​正月の演芸番組なんかで、彼らの落語も見たことはあります。
​米輝さん、吉弥さん、南天さんはお初にお目にかかりますといった方々。
​米輝さんなど、まだ32歳です。
​力士もそうですが、和装の男性は年下に思えない方が多い。

​吉本新喜劇を観劇するNGKと違って、寄席は年齢層が高いです。
​相撲の砂被り席より高いです。
​10年ほど前に開館しました寄席の天満天神繁盛亭なども、足を運んだことはないのですが、いぶし銀の観客が多そうであります。
​それが思い込みなのか真実なのか、これまで落語を観なかった理由というのもそういうところにある気が。
​まだ落語を面白いと思える年齢に達していないのでは、といった漠然とした思い。
​いやいや、でもアータ、もう立派なオバサンよ、食わず嫌いは卒業して試してみたら?という声に従い、今回は観てみたわけです。

​昭和に子供時代を送ったものですから、落語はどこかTBSの日本昔話やアニメの一休さんを思い出させます。
​江戸時代なんかの商人や、貧乏人の話。
そういうテレビアニメで見た映像が、耳から入ってくる落語の世界とリンクしていきます。
オペラ観劇よりも、よっぽどワタシの人生には浸透している文化です。

でも、寝ちゃった。爆

​落語は漫才と違って、尺が長いものは長いです。
​今日ですと、トリのべかこさんは30分近く高座を務められました。
​日曜の昼下がり、暖かい館内で聞いていましたら、うっつらうっつらすることもありますって。
​目覚めても、歯抜けの状態であるにもかかわらず、ちゃんと笑えるというのは落語のスゴさかもしれません。




 
| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ 発展途上

久し振りのオペラ観劇です。
​なかなか都合がつかず、指折り数えますと6年ぐらい観ていませんでした。
​演者は我が友人、女子高時代の同級生です。
​音大卒業後、大阪を地盤に本格的に活動をはじめ、イタリア留学も。
​ソプラノ歌手ですが、ワタシはオペラで舞台に立つ彼女が生き生きしていて好きです。

​で、今回実感したことは。

​6年という月日は想像以上に長かった!
​彼女の弛みない努力もあるのですが、記憶に残っていた彼女の声とはまったく別物の声がホールに響きます。
進化進化。
えー、こんなに伸びがあったけ?
​えー、こんなに艶やかな声質だったけ?
えー、こんなにクリアなソプラノだったけ?

​と、いい意味で期待を裏切る仕上がりなのです。
​40代になり、脂がのってきたのでしょうか、舞台に立つ友人はキラッキラしていました。
彼女曰く、まだ発展途上らしい。
​伸びしろ多し、ということでしょうか。
この年でも声楽の世界では全然使えるいい言葉です。
そういう世界に身を置かないワタシですが、ぜひとも日々のいろんなことに使わせていただきましょう、発展途上。

 

| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ 読書する女性

9月25日まで大阪市立美術館で開催中の「デトロイト美術館展」。
​「アメリカの絵らしいで〜」
​と、美術館前をプラプラ散歩していたおばちゃんたちは言っていました。
​正させていただけば、「アメリカのデトロイトにある美術館が所蔵しているヨーロッパの絵画」が展示されているのです。
今回の目玉はゴッホの「自画像」のようであります。
ただでさえ混雑な館内ですが、この作品の前は渋滞中でした。

そして裏目玉は、間違いなくピカソの「読書する女」(1938年)でしょう。
なんてったって、日本初公開。
​巷で見かけるピカソの作品とは違って新鮮だからか、心を掴みます。
力強いピカソタッチ。
​女性の魅力がカンバスから溢れ出ています。

必見。

​と、美術に一家言なんて持っていないワタシですが思います。


 
| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ 原さん

心がしんみりする訃報だったので、思いを残しておきます。

10代後半から20代半ばまで、映画をよく観ていました。
当時はブログもSNSも身の回りに存在していなかったので、映画日記をひたすら書き残していました。
今、「東京物語」の感想を読み返そうと探しましたら、通常1作品1ページの感想が2ページに渡っている。
そんな作品、他にはありません。
そうとう、ノックアウトされたのでしょう。

原節子さんを知ったのが、その「東京物語」。
ワタシの小津映画デビューです(と言っても、ビデオでしたが)。
初めて観た日から20年近い歳月を経て心に残っているのは、笠さんにしろ、東山さんにしろ杉村さんにしろ、みなさんの演技であります。
夫婦役の笠さんと東山さんのシーンで、ワタシは号泣しているようです。
杉村さんの見事な中年女ぶりに感動しています。

そして、原さんの存在に女神を見ています。

同じ日本人として、原さんの美貌は信じられないものがありました。
そこに惹かれるというのもあります、キレイなものが好きですから。
でも、演じられる女性たちをあんなに魅力的に仕上げる原さんは、スゴイ人だと実感しています。
素直な方なんだろうなあ、と思わせる演技。
しかし、芯はしっかりしてそうだなあと感じさせる演技。
そこに惹かれてやまないのです。

昭和の銀幕女優では、群を抜いて好きです、原節子さん。
ご冥福をお祈り申し上げます。
| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ アートのこども

六本木ヒルズ内の森美術館で開催中の「ゴー・ビトゥイーンズ展 こどもを通して見る世界」を鑑賞。
東京に降り立ち、羽田からの京急電車に乗るまで、この美術展のことは知りませんでした。
車内広告で目立っていたから観たくなった、と言えば宣伝効果抜群の広告ということです。
ようは、子供を軸に据えたアート展であります。
写真あり、映像あり、オブジェあり。
ややこしいのが、同じヒルズ内にある森アーツセンターギャラリーで「こども展」を開催していることです。
こちらはこどもの肖像画ばかり集めた絵画展です。
同じビル内の52階で「こども展」、53階で「〜こどもを通して見る世界」。
「こども」つながりで一枚のチケットで観られるのかと思いきや、別々のハコだから別途料金と申す。
来館者のみなさんは、ハシゴされるんですかね。
我が家は「こども展」は大阪へ来ないかもしれないと思いつつも、アート展の方だけ入場しました。

前衛的なアート展と勘違いして入ったため、社会派の展示内容に背筋が伸びます。
「ゴー・ビトゥイーンズ」という単語自体、「19〜20世紀のN.Y.で、英語が不自由な両親のために通訳として用事をこなす移民の子供たちをそう呼んだ」とのことです。
深かった、意味ありすぎた。
今回のは、時代や国、世代を超えた作家たちが、子供を取り巻く環境と彼らが対峙する問題に目を向けて出した作品ばかりです。
確かに、無邪気な笑顔を見せる子供たちの背景は、どんよりしていたりします。
社会に振り回されてるよね、大人の勝手に付き合わされてるよね、と気の毒に感じることも。
でも、いつの時代も子供ってそういう社会問題の渦中にやられがちなんです。
こればかりは、どうしようもなかったりする。
子供のための社会を、と声高に叫んだとしても、社会の歪みを受けざるをえない子供は一定数いるのです。
展示された子供たちを見て気の毒がる自分がいますが、自分だってウン十年前は大人にいいように扱われてました。
深刻さは人の価値観によって異なるでしょうけど、当人がしんどい思いしていたのなら、気の毒な子供だったと言えるでしょう。

だから、正直見ていてしんどくなってきました。
作品一つ一つは面白い切り口だなあと感心するのですが、いかんせん伝えようとしていることがワタシにとっては重すぎる。
最後の方はじっと立ち止まることなく、流して見るだけになりました。
空間から早く出たい思いでいっぱい。

あー「こども展」の方にしとけばよかったかなあと、悔いても後の祭り。
後味悪い作品展の方が、自分の中で糧として今後活きていくかもしれませんしね。
でも、「こども展」は単純な好奇心で観てみたいです。
大阪に来ますか?

 
| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ ルソーとホッパーがやってきた

アンリ・ルソーの「フットボールをする人々」。
エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」。

これらのアートポスターを仕入れました。
ここ何年、ふと思い出しては「欲しいなあ」と思っていたものの、「縁があれば、そのうちに」といやに消極的。
家の壁という壁がすでに絵画で埋められおり、買ったところでさあどこに飾る?となる展開が理由でしょう。
でも、先日、無意識のうちに、本当に深く考えることなく、ネットで探してピピッと注文してました。
衝動買いというのかどうかはわかりませんが、潜在意識が買わせたという感じです。
どういうタイミングだったんでしょう。

合うフレームを別途調達しまして、飾る壁を探して、配置です。
収まるべく場所ですと、ピタっとはまるから、アート作品は面白い。
ルソーの「フットボールをする人々」は、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で見つけて一目惚れしました。
シュルレアリスムの先駆芸術家とは知っていながらも、あの構図は泣けてくるほど痺れます。
ルソーの他の作品に関しては、自分でも好きなのかどうなのか曖昧です。
ただ、「フットボールをするおっさん」(ワタシ的にはこのタイトル)だけはハマってます。

ホッパーに関しましては、「ナイトホークス」だけではなく、別の作品も好きです。
落ち着きますね、眺めていますと。
絵全体がスッキリしていて、自分にとってうるさい要素が見当たらないからでしょうか。

そういえば、街の美術館に最近足を運んでいないような。。。
何がいらっしゃってるのか、ひとまず調べてみましょう。




 
| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ フィンランドを覗く

兵庫県立美術館で開催中の「フィンランドのくらしとデザイン ムーミンが住む森の生活」を観てきました。
北欧ではなく、フィンランドに特化する展覧会とは珍しいですよね。
副題に「ムーミン」を持ってきたところから、狙いはこっちだったのかしら、と邪推してみたり。
明らかに来場者の多くがムーミンファンでしたからね。
次ぐは、北欧インテリア好きかマリメッコ好き。
フィンランド絵画蒐集家などは、果たしていらっしゃったのでしょうか。。。

それぐらい、フィンランド人の絵画は日本国内で目にすることはないです。
フィンランドの風景などはもしかしたらどこかに飾られているのかもしれません。
それこそ、オーロラとかサンタクロース村とかに言及すれば、確実に見たことあるでしょう。
そうではなく、フィンランドにも過去を遡れば多くの芸術家がいて、作品は後世に残されている。
それを拝観する機会というのが、日本ではなかなか得られないのですね。
今回は、だからフィンランド絵画デビューをやっと果たせました。

作家違えど、お国柄がおのおのの絵にも出るのでしょうか、どれも素朴です。
派手さがないのは、今の北欧デザインの根本なことを明らかに証明しています。
雪が積もった森の風景画が多く、不思議なことに、どれも全然寒さを感じさせません。
隣で観ていたカップルの会話から拝借すれば、雪景色なのに温もりに満ちている。
この感想に尽きるんですよ、ほんと。
100年以上前のフィンランドの雪深い森の絵を、観ているだけで落ち着くってなんなんでしょうね。
これが名画というものか。
観る者の想像を存分に掻き立てる絵って好きです。
自己主張してこない絵とでも言いましょうか、飽きることなくボーっと鑑賞できます。
自分だったらこんな雪の中には耳マフしていくなあ、この湖の向かい岸にもし人が歩いていたら人恋しさから「おーい」とか呼びかけちゃうなあ、この雪の中を歩いた後は暖炉の部屋で炎を見つめていたいなあ。

ムーミンファンでも、マリメッコファンでも、北欧家具ファンでもないけど、シンプルに楽しめる展覧会でした。
シンプル・イズ・ベスト、という言葉が頭を過ぎります。

| 芸術 | 22:00 | - | - | | |

♯ マウリッツハイス美術館展

オランダはデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」を所蔵しています。
今回、そのあまりにも有名な名作を引っ提げて来日しており、ようやっと神戸にやってきました。
前宣伝時から名作目当ての混雑ぶりを予想していたので、なかなか、観たいのに足が向かない状態。
そんなことしているうちに、最終日の1月6日が近付き、満を持して赴きました。
正月2日に。

年始も年始だし、ちったあ空いてるだろうと期待したのですが、ド外れ。
前売り券を持っていなかったので当日券を買うために15分待ち。
館内に入っても入館整理で20分待ち。
芋の子を洗う展示スペースを抜け、フェルメールの名作を観るのに15分待ち。

どっと疲れる。

全部で48作品展示されていたので、一応全部は観ています。
とは言っても、館内の人口密度は異常なほど高く、じっくり鑑賞というには程遠かったです。
「真珠の首飾りの少女」にしろ、作品の前で立ち止まることは許されないので、じーっと歩きながらのガン見でした。
正月2日でこれだったら、一体通常の週末やら最終日なんかはどんだけ人が飽和しているのか。。。

想像するだけで息苦しくなります。

芸術品を見る目は情けないワタシですが、その名作にはさすがだなあと思いました。
17世紀中頃の作品ですが、その古さをまったく感じさせない素晴らしさには驚愕の限りです。
400年ってとてつもない歳月流れてるんですけど、いやあ、スゴイ。

にしても。
こんなに混んでる美術館展は、国内外通じて初めてです。
帰りの電車は、グーグー寝ましたって。



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